こんにちは。会議通訳のあひるです。私は海外経験もなく,社会人になってから英語を学習して会議通訳になりました。
当時は仕事で使えるようなレベルではなくて本当に基礎の基礎,もっぱら身の回りの表現から始めましたが,当時身につけたことが間違いなく現在の私の核になっています。あらゆることを試す中で特に効いた経験を3つ,ご紹介しています。今回はその3回目です。
それでも英文日記を勧める理由
私は英語学習を始めたばかりの頃,前々回ご紹介した『転機となった友人との会話』,そして前回の『妄想ひとり会話』の延長として,暇さえあれば考えていることを英語で書き出し,見直し,ああでもないこうでもないとまた書き直していました。いつも自分が考えている内容ですから,言ってみればただの英文日記です。しかしこれもまた非常に効きました。これがまさに,今回ご紹介する内容です。
よく,英文日記は自分の表現があっているかどうかがわからない,間違えた表現をそのまま覚えてしまう可能性があるから教材などを覚えるべきだ,という意見があります。その点は充分に理解しつつ,それでも私は英文日記を強く勧めます。何故なら重要なのは出来上がった英文自体ではなく,あれこれ考える過程だからです。
実際始めの頃なんてどれだけ考えても大した答えは出ないんです。適当に辞書アプリやネットを使いながら考えていましたが,それでも。だから何か具体的に新しい表現が身についたわけではありません。しかし常に頭の片隅に『こういう時,英語ではなんていうんだろう』という疑問があることで,ふとした拍子に思いついたり,近い表現に出会った時のアンテナがとても鋭くなるんです。
英語学習のカラーバス効果
前回の妄想ひとり会話もこの英文日記もそうなのですが,この,常にアンテナが張り巡らされている状態を作ることは本当に重要です。
いざ英語にしようとすると自分の考えのあやふやなところに気づく。そしてあれこれ思考を整理しながら,英語にしようと考える。おそらく,初めはすんなりとはいかないはずです。しかしその疑問を,常に頭の片隅に置いておいて欲しいのです。
例えば,この『その疑問を,常に頭の片隅にに置いておいて欲しい』という表現がどうしても英語にできなかったとします。そうすると,あなたの頭の片隅には無意識ですが常に『あれは英語でなんていうんだろう』という小さな疑問符が浮かんでいる状態になります。
その状態で生きていると,例えば本や教材や街中などで近い表現に出会った時,一気に『これか!』と反応できるようになります。そのため,たとえはじめに作った文章が間違えていても,最終的に正解に辿り着けるスピードが格段に上がります。ちなみにこれはカラーバス効果として知られており,次回じっくり深掘りします。
そして次の扉が開ける
ここまでの3回,英語が苦手だった私が初学者の頃に特に効いたこととして,①転機となった友人との会話,②妄想ひとり会話,そして③英文日記についてお話しました。如何でしたか?継続がモノをいうようなものは何事も,目の前の段階をひとつクリアすると自然と次の扉が見えてくるようなところがあります。英語も同じです。
はじめは限られた分野であっても,その範囲で書く,聞く,話す経験を重ねていくことで英語力自体も向上し,自然と次のステップが見えてきます。もう少し広い範囲で英語を使えるようになったり,自然と外国人のお友だちが増えてきたり。私はその結果,会議通訳となりました。その第一歩として,まず今あなたの頭にあることを英語で表現できるようにしてみませんか?きっと世界が広がると思います。一緒に頑張りましょう,Bon Voyage!

