基礎からのやり直し英文法① 全体を俯瞰する英文法攻略

英語に自信を持てないあなたへ

こんにちは。会議通訳のあひるです。

私は海外経験もなく,社会人になってから英語を学習して通訳になりました。その経験を元に英語の学習法をいろいろお伝えしていますが,英文法も避けては通れないひとつの山。

英文法って普通に冒頭から始めると,絶対めげると思うんです。今日はそんな英文法の取り組み方のコツお伝えします。

英文法には濃淡がある

英文法には濃淡があります。この点を初めにお話させてください。

ルールとしての英文法事項

たとえば,品詞。名詞とは何か,動詞とは何かといった知識は英語学習に必須ですが,『英語の知識』というより『英語を学習するための知識』のような側面があります。テキストを読むために必要な知識というか,ゲームで言えばルールというか。つまり,これ自体が目的ではありません。

時間をかけてマスターしたい英文法事項

たとえば,名詞の可算・不可算。数えられる名詞,数えられない名詞というやつです。これはゆくゆくは習得しないといけないのですが,これは名詞だけ見てもなかなか判断できないものです。同じ名詞でも文脈によって可算になったり不可算になったりと前後を踏まえて判断せねばならず,どうしても理屈だけでは難しいところがあります。こういうものは初めから完璧にしようとせず,学習を継続する過程で徐々に知識を上塗りしていくことがコツです。

始めにしっかり押さえたい英文法事項

たとえば仮定法。いろいろ応用表現はあるものの,結局『実際ありえる話かどうか』がポイント。この最重要ポイントを間違えると,『文法的には正しいが異なる意図で伝わる文章』ができたりします。こういうものは初めからしっかり押さえておきたい。

如何でしょう。このように文法には『英語学習のために必要なもの』,『時間をかけて徐々に習得していくのが効果的なもの』,『初めにしっかり押さえておきたいもの』,様々な濃淡が存在します。

まずは英文法の全体像を

英文法を攻略するには,まずは全体像・見取り図を把握して,その上で必要なところからアプローチしていくことがコツです。いわば,学習前に地図を手に入れるイメージです。

全体像をつかむ2つの効果

①本当に必要・効果的なところからアプローチするため

仮にこの英文法,テキスト通りに初めから順に学習していくとどうなるでしょう?

気合を入れてテキストを開きます。まず,英語の説明に必要な品詞や文型から始まります。なにせここは用語の定義を説明する段階ですから読みにくい。なんとか乗り越えたところで名詞の可算・不可算。鉛筆は数えられるけど紙は数えられない,ホットケーキは数えられるけどパンは数えられない,なんてやっていると,本来しっかり押さえておきたい仮定法にいく前に心折れませんか?

本当に必要なところを見極めるためにも,まずは地図を手に入れるのが効果的。

②『やってもやっても知らないことが次々に出てくる』を避けるため

そして,地味に重要なのがこちら。

なにかを学習する時に『やってもやっても知らないことが出てくる』,この終わりの見えない感じって本当にめげませんか?でも英語なんて,言ってみれば英語圏に生まれたひとは何の苦もなく話している言葉なんです。別になにか概念的に難しい訳ではありません。難しいのは慣れていないから,次々知らないことばかり出てくるように見えるのは全体像が見えていないから。

このように無駄にめげる要因を潰すためにも,まずは全体像をつかみ,やるべき範囲を理解することが有効です。

英文法全体をつかむ具体的手順

まずは薄くて読みやすいテキストを通読

まず,薄くて読みやすく,基礎から全体を解説してくれる文法書を1冊,一気に読み通します。できれば1,2日,どんなに長くても4,5日もあれば1度目が読み終わるものを選びます。

この段階で理解する必要もなければ覚える必要もない,というよりもむしろ,理解しようとしない,覚えようとしないことがコツ。沼にはまります。唯一にして最大の目的は『これから何を習得しなければいけないのか』,全体像を把握すること。つまり細かい話は全く理解しなくていいのですが,どこに何が書いてあるか,その全体像をとにかく意識しましょう。

オススメは,『学習計画を立てる』イメージで読むこと。さて,英文法は何を勉強しなきゃいけないんだろう。そんな感じでページをめくっていきます。

『時制の中でも完了形は面倒そうだな,ここはしっかり読まなきゃ』『そっか,仮定法ってこういうことなのか!』『分詞構文って意味多いな,ここは時間かかるな』,こんな感じでいわゆる『要注意ポイント』にどんどん印をつけていきます。

たとえば,自分が疑問に思っていたので後で読み直したいところ,時間をかけてしっかり勉強したいところ,気づきのあったところなど。これを後から参照できるようにどんどん印をつけていきます。とはいえ何度か読んでいけば割とすぐに解決することもありますから,後から消せる方法がオススメです。私は大抵どんどんページの下を折っていくか,ふせんを貼っていました。

こうしてどんどん読み進めます。理想は1,2日で1回です。1度で終わらせず,最低でも3,4周,できれば7,8回は読み直しましょう。1周1,2日ですから集中して1,2週間のイメージです。

1回読むのに10日かけるくらいなら『超適当に1日で読み切る』を10回繰り返した方が効果的。『まず全体像を把握することで”知らないことが次々出てくる状態”を避けること』が目的だからです。始めは無理矢理でも読み切ってしまって,『とりあえず何をしなければいけないのかはわかった』状態を作ってください。

時間がかかるとしたら,(1)本の選択がふさわしくないか,(2)理解しようとしているからだと思います。とにかく読み進められる,より初心者向けの本も検討してみてください。

そしてアウトプット⇄文法の往復を

こうすると頭の中に英文法全体の見取り図ができます。具体的には,わからないことが出てきた時,手持ちのテキストを思い浮かべて『あ,あそこに書いてあったな』と,どこを参照すればいいかがわかる状態。この状態を作ることが今回の目的です。そして今後わからない文法事項が出てきたら都度調べ,学習していきます。

ポイントは,英文法を英文法として学習するというより,学習中に知らないことが出てきたら都度調べることで身につけていくこと。

私はこれまでの自分の学習経験を元に,初学者ほど自分の考えを英語にする,アウトプットに注力すべきだとお伝えしてきました。しかし実際にアウトプット練習を始めると,わからないことも多く出てくると思うんです。

このようにアウトプットなど実践的に学習をすすめる中でわからないことが出てきたら,試しに対応する文法事項をしっかり読んでみてください。ただ目の前の文法テキストを頭から読もうとするのに比べ,疑問ありきで読むと知識の入り方が格段に違うことが実感できると思います。

この全体像を頭に入れた状態でご自身の学習に戻り,疑問が出たらこのテキストに戻るというサイクルを回してみてください。おそらく,しばらくするとこの『薄くて読みやすい』テキストだけでは物足りず,さらに詳しいものが必要になるかと思います。

その時点ではじめて参照用,いわゆる辞書的に使う次のテキストを準備します。このように,ガッツリ使う本格的なテキストはある程度疑問が出てきたところで選ぶことをおすすめします。

学習内容全体を把握する前,『なんだかよくわからない』時点で本格的なテキストを選ぼうとしてもご自身の状態がうまく把握できていないので,なかなか合うものが判断できません。具体的疑問が出てきたところで,ぜひご自身にあった,読みやすい,そして続けられるテキストを選んでみてください。これもとても大切です。なお,私個人のオススメ,愛用テキストは以下にまとめています。

『続けられるやり方』に心を配る

私はいろいろ試すうちに結局この方法が一番楽で早いと感じたのですが,実はこれ,山口真由さんの7回読み勉強法を参考にしています。英語をある程度マスターした後,趣味でロシア語やフランス語をゼロから始める時にも同じ方法で学習し,やはり合理的で進めやすいと感じました。やはり一定の成果を出されている方は継続,『やめないやり方』に気を配ることがとても上手です。

楽天Kobo電子書籍ストア
¥1,400 (2026/07/17 10:38時点 | 楽天市場調べ)

英文法も,いま必要なものから始めることで,成果を早く実感しましょう。同時に可算不可算のように沼にハマりがちなところは『必要な時に必要なことだけを都度調べる』,ある意味割り切ったやり方である程度知識がつくまで乗り切るのがコツ。つまり,パンと言いたい時がきたらその時にパンの可算・不可算を調べ,ホットケーキと言いたい時がきたら初めてホットケーキの可算・不可算を調べ,しばらくは深入りしない。それでも学習を継続し,インプットが加速して日々触れる英語が増え,名詞だけでなく文脈全体が見えてくるようになると,breadsと言われれば『ん?』と思える日がきます,本当に。

誤解のないよう申し添えますが,細かい知識も大事です。しかし英語で覚えるべきことは山とあり,適切な順番というものもまた存在します。森を俯瞰する前に木の枝にハマると学習が進まず,やめてしまうきっかけにもなります。やめたらそこで止まります。逆に細々でも続けていると日々触れる英文も増え,英語にも慣れ,それによって今までわからなかったことも自然と頭に入ってきたりします。一緒に頑張りましょう, Bon Voyage!

2026年7月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

アーカイブ

カテゴリー

タイトルとURLをコピーしました