こんにちは。会議通訳のあひるです。一定以上の英語力をつけるため,やはり読むことは欠かせません。
私自身もいろいろと試してきた中で,しばらくGrated Readers,つまり英語学習者向けのもので読みやすいものをまとめてご紹介しています。すべて私自身読んできたものです。
Grated Readers 時事トピックのススメ
いわゆる学習者用教材を超えて本格的な洋書や新聞記事を読もうとする時,実は(英語力より)知識がハードルになっていることがあります。日本語であいまいに『わかったつもり』になっていたものが,英語になって負荷がかかると一気に炙り出されてくる,というパターンです。
そんな時有効なのが,時事トピックを扱うGrated Readers。今回は気候変動やエネルギーなどに触れますが,このような時事・ニュースによく出てくる内容をGrated Readersで一度読んでおくのは本当におすすめ。英語の勉強になるのはもちろん内容もしっかりしているし,なにより今後ニュースや英字新聞などを読む時に一気に効いてきます。
今回はClimate Change(気候変動),Future Energy(未来のエネルギー),そしてGlobal Issues(グローバルな課題)を取り上げますが,他にもいろいろ出ています。ぜひご興味に合わせて選んでみてください。
Climate Change
まず初めにおすすめするのは,Climate Change(気候変動)。なによりおすすめなのが,気候の『しくみ』を基本から解説してくれていること。
気候変動は大きなトピックですから,本格的に海外の新聞やニュースを読み始めるとよく出てきます。そういったことを,平易な英語で,さらに内容もわかりやすく書かれているのはとても貴重。
このGrated Readers,日本では『英語の』初心者向け,という文脈でよく取り上げられますが,実際いろいろ読んでみると『英語を第二言語とする,高等教育を受けている世界中の中高生』あたりが対象かと感じます。つまり,単に英語レベル云々の問題ではなく,仮に日本語で書かれていたとしてもかなりわかりやすい。
テーマが気候変動ですから,当然避けては通れない表現,oxgen(酸素)やらnitrogen(窒素)やらMars(火星)やらgreenhouse(温室)やらgreenhouse effect(温室効果)やらgreenhouse gas(温室効果ガス)やら,色々と出てきます。しかし(おそらく)中高生くらいを想定して書かれているので,わかりにくい箇所についてはしっかりとイラストや写真で解説されています。
たとえば,昔の二酸化炭素量を測定するにはice fore(氷床コア)と呼ばれる氷の試料を使います。しかしこれ,内容に馴染みがないと,たとえ英語自体は平易でも『ん?』と思うこともあるのではないでしょうか。こういう要所は,ひとつひとつ写真やイラストでしっかり解説してくれているのが嬉しい。
元々このシリーズは写真やイラストが豊富ですが,それがこういった科学系のトピックでは大きな効果を発揮します。これが本格的な英字新聞を読み始めた時に非常にありがたい。たとえばこの気候変動は,事実やデータとともにしくみ,たとえば何故二酸化炭素が増えると温暖化が進むのかまでしっかり解説されています。本格的な英文読書・ニュースを始める前に,ぜひおすすめしたい1冊です。
レベル感
こちらはOxford Bookworms LibraryのStage2。公式サイトではCEFR A2-B1,使用されている語彙レベルは700語程度, 1冊あたりの総語数の平均は6,500語程度と紹介されています。
2020年度までの学習指導要領では,中学校で学ぶ語彙数は1年生で500語程,2年生で400語程,3年生で300語程で総計1,200語でした。2021年度以降の新学習指導要領では小学校で600~700語となっています。そのため語彙については,2020年までに中学校を卒業された方なら中学校2年生程度,現行カリキュラムで学んでいると,中学入学程度と感じるかと思います。
総語数は7,151語です。
Future Energy
続いてはFuture Energy(未来のエネルギー)。
昨今,エネルギーも避けては通れない話題となっていますが。このFuture Energyではいわゆるエネルギーの全体像も提示しつつ,ひとつひとつをしっかりと解説してくれる構成になっています。
いわゆる従来型の化石燃料,石炭や石油はそもそもどういうもので何が問題なのか?原子力発電は何が優れていてどんな危険があるのか。話題のバイオ燃料や水素の実用化の課題はどこにあるのか。太陽光や風力は,そして最新のナノパワーは・・・
時事・ニュースを読み始めると,結構このあたりの知識が前提になっていることも多いと感じますが,こういった基礎を『適度なバランスで』学ぶのって結構難しいんですよね。真面目に調べ始めると(専門書が多すぎて)ドツボにはまるし表面的な解説だけではなかなかわかりにくい。そのバランスが絶妙なのが本書です。
上のClimate Changeでも触れたとおり,このOxford Bookworms Libraryはおそらく非英語圏の中高生の副読本のような想定で書かれているのではないでしょうか。つまり,(英語のレベル云々を抜きにしても)そもそも内容が専門家やビジネスパーソンではなく中高生むけなのでわかりやすい。洋書を始めた頃は英語力だけではなく慣れない内容につまづいてしまうことも多いため,こういったシリーズはとても貴重だと感じます。
全体としてのストーリーありきというより,それぞれのテーマひとつひとつの解説に焦点が当ててあるので,気になるもの,わからないところだけを調べる,という読み方ができるのも嬉しい。手元にあるととても頼もしい1冊だと感じます。
レベル感
こちらはOxford Bookworms LibraryのStage3。公式サイトではCEFR B1,使用されている語彙レベルは1,000語程度, 1冊あたりの総語数の平均は10,000語程度と紹介されています。
2020年度までの学習指導要領では,中学卒業時までに学ぶ語彙数が1200語程度でした。2021年度より小学校600~700語と中学校1,600~1,800語で,中学校卒業までの合計が2200~2500語となっています。そのため語彙レベルでいうと,2020年までに中学校を卒業された方なら中学3年生程度,それ以降の方なら中学校1年生程度と感じるかと思います。
このFuture Energyの総語数は10,244語です。
Global Issues
最後にご紹介するのはGlobal Issues。
上の気候変動やエネルギーはそれぞれ語彙は中学レベルでありながら,結構解説はしっかりしてます。対してこのGlobal Issuesはそこまで深入りはしないのだけれど,世界で話題になっているトピックをひと通り網羅したもの。

公式サイトサンプルページより
公式サイトに目次が載っています。ご覧のとおり世界情勢,食料問題,環境問題・・・と,限られた語彙数・ページ数でありながらとてもバランスよく網羅されています。これがそのまま時事ニュースを読む時に最低限必要となるトピック集として使えたのがとってもよかったです。
必要な時事トピックがひととおり網羅されていますから,本格的な時事ニュース,新聞などに取り組む前の準備としてもオススメですし,また,こちらでまずホットトピックを確認して興味を持ったテーマについて別のものを掘り下げる,といった使い方もオススメです。
レベル感
こちらは上のFuture Energyと同じ,Oxford Bookworms LibraryのStage3。公式サイトではCEFR B1,使用されている語彙レベルは1,000語程度, 1冊あたりの総語数の平均は10,000語程度と紹介されています。
2020年度までの学習指導要領では,中学卒業時までに学ぶ語彙数が1200語程度でした。2021年度より小学校600~700語と中学校1,600~1,800語で,中学校卒業までの合計が2200~2500語となっています。そのため語彙レベルでいうと,2020年までに中学校を卒業された方なら中学3年生程度,それ以降の方なら中学校1年生程度と感じるかと思います。
このGlobal Issuesの総語数は9,227語です。
如何でしたか?今回は3冊ご紹介しましたが,このOxford Bookwormsからは他にもいろいろ出ています。どうぞ探してみてください。
このおすすめ洋書,定期的にご紹介しています。少しでもお役に立てたら嬉しいです。一緒に頑張りましょう,Bon Voyage!
