AI時代の子どもの英語教育(と,バイリンガル家庭の我が家の顛末)

英語にまつわる雑記

こんにちは。会議通訳のあひるです。

私は家に帰れば1人の母親。2男1女を相手に,時に荒れながらも総じて楽しく暮らしています。

そんなこんなで考えるのが,子どもの英語教育。前回AI時代の英語力について思うことを書きましたが,今日はこの時代の英語教育について考えます。

バイリンガル環境の子どもたちの顛末

三者三様の言語獲得

プロフィールで少し触れていますが,私はカナダ人と結婚しています。夫は子どもに英語で話しますが夫婦の会話は日英ちゃんぽん,ごっちゃごちゃ。

3人の子どもたちは日本のごく普通の公立で教育を受けています。むっちゃ近所,むっちゃ日本語。つまり父は英語のみ,家庭は日英ちゃんぽん,外は完全なる日本語環境。どうなったか?

長男(第1子)はごっちゃごちゃになって混乱を極め,日本語の習得,そして子ども園での生活は困難を極めました。大変でした。

長女(第2子)は同じ環境にいながら英語の音を完全スルー(!),完全なるカタカナ発音を身につけました。驚きました。

次男(第3子)は日英どっちともつかない独特の言語を獲得。日英どちらで話されても独特の言語でコミュニケーションを取っています。

ただ,この次男はまだ幼いんです。なので今後変わると思います。それでも上2人がこの歳の頃とはまるで様相が異なることは申し添えておきます。

子どもたちに教えてもらった大切なこと

三者三様の我が子たちを見て思ったこと。

子どもの個性・性質によって学びの形はそれぞれ違う。『誰にでも効く』ベストな英語習得法なんて絶対にない。親に唯一できるのは,その子の個性をしっかり見極めて合うやり方を提示してあげること。

文字にすると当たり前ですが,日々目の前で見ていると大変な説得力です。

子どもたちに教えてもらった,大切な学びです。

この時代に英語を学ぶということ

二極化する(気がする)英語力・再び

ごくごく個人的な意見ですが,AIさんの存在感がどんどん増していく今,英語力は二極化していくように感じます。

『(やりたくないけど)必要だから』学習していても,なかなかやる気にはならないというもの。だって英語なんて,手元のスマホが一瞬で翻訳してくれるのですから。

しかし『英語を話せるようになりたい!』と積極的に学びたい場合,AIさんがなんでもサポート・教えてくれますから学習サイクルはどんどん早くなる。

英語力が二極化していくのでは,というのはこういう理由です。前回詳細に記事にしています。

AI時代に『勉強させる』ことの難しさ

英語は他の教科のように小学校1年生から始めるものではありません。一応3年生から触れ始めますが,いわゆる『学習』モードになるのは5年生。

ちょうど,スマホを使い始めるお子さんが増える時期でもあります。

国語や算数のように1年生から学習するものは,ある意味サポートしやすい。

ひらがながしっかり書けているか,一桁の足し算がしっかりできているか,九九は覚えているか。つまずきたくない基礎の基礎は親が一緒にサポートしてあげることができます。

しかしスタートが5年生となると,まず基礎の基礎のサポートというのが難しい。手取り足取り見てあげるような歳でもなかったりします。

しかも子どもって,本当に忙しいんですよね。学校行ったり公園行ったり友達とふざけたり皿ひっくり返したり水ひっくり返したり,じっとしてる暇なんてない。

そして手元には,AIさん搭載のスマホ。そんな子どもにホレ訳せと言ったところで,成果はそう期待しない方がいいかもしれません。

大学生がレポートに生成AIを使うとか,話題ですよね。技術の進歩は喜びつつ,親としては難しい時代だなぁとも感じます。

子どもの英語力に親が唯一できること

そして残酷な事実。やはり言葉の習得には一定以上の時間がかかる。こんな状態で親として子どもの英語力向上に何ができるのか?

あくまで私見ですが,とにかく徹底して嫌いにさせない

もちろん興味・やる気を持つことが大切だとは昔から言われていました。しかし今のご時世,それが一層効いてくる気がするのです。

英語を始めるベストタイミング?

言うまでもありませんが,英語もただの言葉。英語圏に生まれれば誰もが自然に話しているものです。結局は壮大な慣れなんです。

だからこそ正しい方法で時間をかければ絶対に使える英語は身につくと信じているし,それをお伝えしたくこのブログを書いています。

ただ幼い子どもの場合,その適正な時期はやはり子によって違うこともある気がするのです。

早いうちからやらせて楽しめる子もいれば,母国語である程度自信を持ってコミュニケーションできるようになってから始めた方が安心して自信を持って取り組める子もいる。

しかもこれは知的能力の問題というより,生まれ持った性格のようなものに近い気がするのです。物怖じしない子なのか慎重派なのかとか,あとは人間が好きかモノが好きかとか。これは私自身の3人の子を見ていてつくづく思ったことです。

3歳でも7歳でも12歳でも18歳でも32歳でも50歳でも,それぞれに適したタイミングでやればいい。早けりゃいいってものでもないけれど遅すぎるということもない。だって結局のところ,ある程度の年齢になって正しく時間をかければできるのですから。

そうすると当然『その適したタイミングっていつ?』ということになると思います。

これは親御さんがお子さんの様子を見ながら適切なタイミングで,ということになるのですが,その判断に重要な指標が『楽しんでいるか』『嫌がっていないか』だと思うのです。

やればできる芽を潰さぬために

私自身の経験も振り返って思うのですが,一度『自分はできない』『苦手』だと思ってしまうと,やっぱり続けるのって難しいですよね。

こういうものは『続ければできる』と根拠のない自信を持って続けられることが全てです。だって適切に続けさえすれば必ず身につくスキルだから。

逆にやればできると信じられなければ,『何の意味もない苦行』になります。先生に言われたから,親にやれと言われたから。今ならAIさんが教えてくれるわけです。

身体で覚える積み上げスキル

ちなみにこれは英語(外国語)だけではありません。私は国語(母国語),算数の基礎にも全く同じことを考えています。

国語(母国語),英語(外国語),基礎的な算数。これらは全て,『適切なやり方で一定の時間をかける必要がある,積み上げ式のスキル』です。

こういうものって時間がかかるけれど,適切なやり方で時間さえかければ絶対にできるものです。だからこそ『嫌いにしない』が大切だと思うのです。

例えば,子どもが英会話スクールに行きたいと言い出した。私なら,経済的に手の届く範囲であれば短期の見返りは求めずに送り出し,『いいねぇ』『楽しいねぇ』と言い続けると思います。

しかしつまらなさそうにしていたら?私なら,嫌いになるリスクを取るならいったん休止するか他の方法を考えると思います。だって結局のところ,長期的に見た時に続けることができていればいいのですから。

これは,いわゆる知識を習得するようなタイプの学習とは大きく異なります。

以前世界史を通読したら英字新聞・ニュースが一気に読みやすくなった話という記事を書きましたが,この世界史などは知識の代表。

こういうものはまとまった時間をとって一気に全体像をつかめると,結構短期間で習得できたりします。

私もこの記事で紹介した世界史通読は本当に効果があって,近年でもかなり満足度の高い買い物でした。こんな短期間でできることはやらない手はない。

ただ,こういった短期的な学習が効かないのが英語というもの。そういうものはやはり,いかに続けるか,つまりいかに嫌いにしないかが長期的にはキモなのではと感じます。

バイリンガル環境の子が本当に有利なこと

『バイリンガル家庭』の我が家の実態

そして振り返って,日英ちゃんぽん,ごっちゃごちゃの我が家。

父親が英語を話しますから,我が家の子たちは英語に触れる機会は多いかもしれません。でもこのご時世です。生活の実態を見ると,そう『特別なこと』ってないんです。

父親が英語で話すのだから当然英語は覚えるだろうと思われるかもしれませんが,夫はごく一般的な勤め人。そもそもそんなに家にいません。実際の子どもとの会話なんて朝食から出かけるまで&週末(のうち家にいるとき)程度。でもこういうご家庭,結構あるのではないでしょうか。

英語の絵本もありますが,全部メルカリ。新品ペーパーバック絵本を販売して下さる方が結構いらして,10冊3000円とかで結構売ってるんです。日本全国どこからでも買えます。QRコードで朗読音声がダウンロードできます。

その絵本の読み聞かせ。夫も1人めの時こそ意気込んでいましたが,2人めが産まれたあたりで挫折,3人めが産まれた頃には行方不明。静かに絵本とか読める環境じゃありませんから。まぁそんなもんです。

英語の動画とか時々見てます。それも全部YouTube。どこからでも見られます。

長男はパウパトロールが好きだったのですが,”paw patrol English” で検索すれば出てきます。あれ日本語版も公式サイトで見放題ですから,英語わからなくてもキャラとか知ってるからなんかわかるんです。楽しそうに見てました。

そう,ひとつひとつ分解していくと,そこまで特別なことってないんです。実際にやっていることはどのご家庭でもできることばかり。しかも恥ずかしながら,お金もそこまでかけていません。

それでもやはり,バイリンガル家庭に育ったお子さんは,なんだかんだ言って英語は習得するイメージ。そのキモがやはり,『絶対に嫌いにならない』だと思うんです。

『バイリンガル家庭』の子が本当に有利なこと

そう,子どもたちは多分,英語を『嫌い』にはならない。バイリンガル環境にいる子どもに有利な点があるとすれば,もうこの一点に尽きると思うのです。

これは周りの海外経験のある子どもたちを見ても同じように思います。

長男はパウパトロールが好きだったと申し上げましたが,これ元々カナダで大好きなおじいちゃん・おばあちゃんに見せてもらったテレビなんです。それで帰国後もYouTubeでよく見てました。

日常生活はほぼ日本語ですから,英語の動画を見ていても時々よくわかっていない顔をしていますが,彼らにとってこれは『お勉強』にならない。おじいちゃん・おばあちゃんとの楽しい思い出なんです。

夫が(メルカリの安い)絵本を読み聞かせ(て挫折し)ましたが,これも子どもたちにとって『お勉強』じゃないと思うんです。滅多に帰ってこないお父さんとの楽しい時間。

私自身は海外経験もなくて英語には苦労しましたから,この違いは割と目から鱗だったんです。つまり本質はアクセスできる英語の質や素材ではない,『嫌いにならない』から強いのか!と。

もちろん,ご家庭ごとにできること,できないことはあるでしょう。

しかし自分自身がどこに向かっていったらいいかがわからなくて苦労してきたので,『本質的になにがつ違うのか?』をもっと前に知りたかったな,とも思うのです。

もしもお子さんの英語教育に悩んでいらっしゃる親御さんがいたら,この『何が違うのか』をお伝えすることで何かしらのヒントになるのでは。そんなことを思ってこんな記事を書いています。

如何でしたか?いろいろ書いてきましたが,まぁ英語も親業も大変ですよね。一緒に頑張りましょう,Bon Voyage!

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【会議通訳あひるのプロフィール】

元:英語の苦手なシステムエンジニア。30目前の初・海外駐在をきっかけに英語を勉強して通訳に転身,現在キャリアは十数年。カナダ人夫,2男1女と日本在住。

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