こんにちは。会議通訳のあひるです。
スペースX,上場しましたね。
しばらく英語の学習用教材から洋書への橋渡しとしてGR: Grated Readersから読みやすいものをご紹介しています。6回目の今回はElon Muskの人物伝です。
英語で読む人物伝のススメ:再び
どんなに易しいものでも,英語で読むという時点でやはりハードルは上がります。
そんな時,同時代感があって日々のニュースと繋がってくると,一気に『わかった!』感が味わえて世の中とつながってくる感じがします。
前回Steve Jobsをご紹介しましたが,今回はElon Muskです。
Elon Musk
多動力と諦める力
日本で多動力を書いたのが堀江貴文さん,諦める力を書いたのが為末大さんだったかと思います。どちらも示唆にとんだ良書。
この両方を世界規模,いえ宇宙規模で体現しながら生きているのがこのElon Musk氏。このバランス,すごいですよね。
『多動力』というとあれもこれも(中途半端に)手を出すようにも聞こえますが,決してそうではない。
堀江氏の著書をお読み頂ければ分かるとおり,興味のあることには躊躇せずに飛び込み,その時その時,ひとつひとつは全力投球,全身全霊で没頭しています。
そして同時に,『諦める力』。日本語で諦めるというと『負けた』ようなイメージもつきがちですが,これも決してそうではない。
為末氏が詳述されていますが,心から達成したい目標がある時に全力で頑張ることは大いに肯定しつつ,頑張ることでいわゆる『後に引けない』状態になっていないか。
自分ではどこか違うとわかっている時に,たとえば世間体のために『執着』するのはやはり違う。そういう時はしっかりと自分の現状を認識しつつ,先を肯定的に『選ぶ』べき。
どちらも大切,ごもっとも。しかしこれを両立することって本当に難しいんですよね。
何かに頑張れば頑張るほど後に引けなくなってしまう。逆に別の選択をすると,なんとなく『負けた』気がしてしまう。
この両方の力をごく自然に生まれながらに持ち,自分に素直にその場その場でやりたいことを見極め,実行してきたのがElon Musk氏なのだと感じます。
だからこそ,充分な集中力を持ちながらこれだけのことをされてきたのだろうと素直に思います。
次の読書につながる喜び:再び
以前GR Steve Jobs氏の人物伝を紹介した記事でも少し触れたのですが,このPenguin Readersは他のGR,たとえばOxford Bookworms Libraryなどと比べると良くも悪くも『読みやすい』。
Oxford Bookworms Libraryなどは割といわゆる『普通の洋書』の文章の語彙レベルだけを下げたような印象なのに対して,このPenguin Readersは(おそらく)構文なども易しく書き直されていて,良く言えば読みやすく,悪く言えばテキストみたい(本物っぽくない)。
そんなPenguin Readersではあるのですが,この著者:Ashlee Vance氏のElon Musk伝は,(GRではない)普通のペーパーバックでも出版されています。
もしも読みやすいものを読みたければ,まずはこのPenguin Readers。そして読んでみて物足りない,もう少し本格的なものを読みたいと思えば同じ著者が書いたペーパーバックに挑戦しても,前提知識がある状態で読み始められるので読みやすいかと思います。
また,このElon Musk氏については,あのSteve Jobs氏の伝記で有名なウォルター・アイザックソンも伝記を出していますので,こちらも読みやすくなるかも。
いずれにしても,このGRはやはりただ『読みやすい英語』というだけでなく,本格洋書への橋渡しになるのもありがたいところです。
レベル感
本書はPenguin ReadersのLevel3です。これはCEFR A2, 語彙レベルは1000語程度,総語数は平均7,000-10,000語と紹介されています。上のリンクのとおり,このCEFR A2は『基本的な日常会話がわかる程度』と定義されています。
2020年度までの学習指導要領では,中学校で学ぶ語彙数は1年生で500語程,2年生で400語程,3年生で300語程で総計1,200語でした。2021年度以降の新学習指導要領では小学校で600~700語となっています。
純粋な語彙レベルで言えば,2020年までに中学校を卒業された方なら中学校3年生程度,現行カリキュラムで学んでいる方なら中学1年生程度と感じるかと思います。
このElon Musk氏のように,途中の過程を読んでいて実際にスペースX上場のニュースを聞いたりすると,やっぱり素直に頑張ろうと思えますよね。一緒に頑張りましょう, Bon Voyage!

